複数の言語が自由自在? トライリンガルの現状と事情

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「バイリンガル」という言葉は古くから定着していた感がありますが、最近では「トライリンガル」という言葉もよく耳にします。

「トライリンガル」とは、二ヶ国語以上の多言語を操ることができる人を指しますが、特にヨーロッパは国同士が地続きで国境を接していること、類似した言語が多いことなどから、「トライリンガル」の人が多いですね。

例えば、スイス。スイスは国土の四方をドイツ、フランス、イタリア、オーストリア、リヒテンシュタインの5ヶ国に囲まれています。このため、スイスでは、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つの言語が公用語とされています。

ただし、ロマンシュ語はスイスの一部地域でのみ使用されている限定的な言語であるため、公文書などは、ドイツ語、フランス語、イタリア語の3ヶ国語に加えて英語での発行がされています。

そのような多言語国家であるが故に、交通機関の車内放送、商品の説明書も多言語で案内や表記がされているとのこと! さらには、求人募集でも公用語の使用で特に比率の高いドイツ語とフランス語の他に英語が可能であることを条件とする企業も多いそうです。日本の言語環境との違いに驚きと新鮮さを感じますね。

各公用語の人口分布は地域によって違いがあるようですが、では、教育の場に於いての言語教育はどのようになっているのでしょうか?

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多言語国家の実態とは?

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スイスの公用語の中でも最も高い割合で使われている言語はドイツ語ですが、幼稚園、小学校では基本ドイツ語で学び(ただし、幼稚園ではスイスで国内で通用するドイツ語「スイスジャーマン」が使われ、小学校では本来のドイツ語での授業が行われていること。)、さらに小学校高学年~中学校になるとフランス語での授業も始まるのだそうです。

そして、ドイツ語やフランス語に加えてここに英語も必須として習得しなくてはなりません。このように未就学児の時期から段階的に多言語を必修として学ぶ環境にあることが「トライリンガル」を作りあげて行くと言えるのかも知れませんね。

スイス以外でもアジアでは、シンガポールがやはり、多言語国家として知られていますね。シンガポールは英語を公用語としている他、国民が中国系(華僑)、マレー系、インド系で占められているため、やはり、中国語、マレー語、タミル語が公用語とされています。

シンガポールの場合は、教育での使用言語は「英語」で統一されています。このため、中国系の子どもであれば、学校では「英語」、家庭では「中国語」といった具合で使用言語が分けられているケースが普通です。また、「中国語」は細かく分けると、中国大陸本土や世界で幅広く使用されている「北京語」を初め、「客家語」、「広東語」、「福建語」、「台湾語」など実に多種に亘る上、言葉も外国語程に異なるとも言われているため、複数の中国語を話せる人の場合も、「バイリンガル」または「トライリンガル」として認識できるのではないでしょうか。

トライリンガルの実力の程は?

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スイス、シンガポール共に、一見すると国を上げての多言語教育が充実し、国民の間にもしっかりと定着しているように見受けられます。こうした環境や現状について、国民の人たちは実際にどのように思っているのでしょうか?

スイスの多言語教育について調べてみると、子どもにとっても教師にとっても多言語による教育は思った以上に負担になっている現状が報告されています。幼稚園から小学校さらには中学へと上がる段階で次から次へと必修言語が増えることは教える側にとっても、習得する側にとっても簡単なことではないというのです。

実際にスイスで生まれ育ち、ドイツ語、フランス語、英語を話せるという男性の話でも、「『3ヶ国語ができる。』と言っても、みんな実際は日常会話に困らない程度をキープしている感じで、どの言語も均等に難しい政治や経済の話題、新聞を読みこなせる人は早々いないんじゃないかな。僕にとって一番楽なのはドイツ語。でも、スイスでも今は、ビジネスでは公用語よりも英語が重視されているよ。」とのこと。

よく、「バイリンガルやトライリンガルの定義」ということが議論されますが、やはり、生まれた時から多言語の環境であっても、複数の言語をバランスよく維持することは難しいという印象を受けますね。

まとめ

1.「トライリンガル」とは二ヶ国語以上の複数の言語を使える人を指す。

2.ヨーロッパではスイス、アジアではシンガポールなどが複数の言語を公用語と定め、学校でも複数の言語での教育が行われている。

3.国自体が多言語の環境にあり、国民の多くが「トライリンガル」であっても、多言語を教育していく側、習得していく側それぞれに負担がある。

4.「トライリンガル」とは言え、実際に複数の言語をバランスよく維持していくことは難しい。

(コラム:Mさん●韓国在住、日本と韓国のハーフを育てるママさんライター)

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