ハーフにとっての母国語確立はとっても大事なんです!

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ハーフに生まれたからといって、誰もが自然にバイリンガルになれる訳ではありません。母国語が異なる両親であれば、複数の言語に触れる環境があるのは確かですが、それでもやはり努力は欠かせないのです。

「母国語」とは「幼少期に習得する言語で最も得意な言語」

「母国語」の意味を辞書で調べると「人間が幼少期から自然に習得する言語。最も得意な言語という意味で 第一言語ともいうが、厳密には両者の間にはずれがある。」との説明がされています。

よって、ハーフの人たちにとっての母国語の定義は一概にできず難しいところだと思います。両親の母国語が違う環境であるハーフの人たちは、幼い頃から複数の言語に触れることで、自然とバイリンガルやトライリンガルになるものと思われがちです。確かに言語習得にあたって子どもは、「語順」だの「発音」だのといったことは当然の事ながら全く意識することなく、耳だけで自然に言葉を聞いて覚えていくことから、大人と比較しても吸収が早いと言われています。

複数の言語で「読む」、「書く」、「話す」の全てを完璧にするのは難しい?

しかし、複数の言語を「話す」、「読む」、「書く」の全ての分野において同じレベルにすることは、いくらハーフが多言語の環境にあると言っても並大抵のことではありませんし、吸収力があるとは言え、子どもにも言語習得速度の個人差はあります。

特に小学校以降になると、学習をしていく上での「読む」、「書く」といった言語能力は欠かせないものとなり、この時期が「母国語」を確立する重要な時期となります。話すことができても、「読み」、「書き」ができなければ生活はできません。よって「読み」、「書き」をする時に「どの言語」が一番使いやすいかで母国語は決まってくると言えます。

学習での言語を統一しないと子どもに思わぬ支障も

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海外の日本人学校や日本語教育機関で長年、子どもたちの教育に携わって来た先生のお話を聞いたことがありますが、実に興味深いものでした。

それは、「特に義務教育期間中に学習で使う言語を統一しないで、無理やり複数の言語を教え込もうとしたり、座布団を重ねるように数年後ごとに学習での使用言語を変えていたりでは、かえって、子どもの言語能力はそこで止まってしまい、どれも中途半端となり、母国語が確立されにくくなります。」とのこと。

また、「母国語」が確立されないということは「国語力がない」ということにもつながります。「数学」であろうと「化学」であろうと問題を解くには文章を読んで的確に理解し、説明することが必要です。それには、やはり「国語力」は必要不可欠という訳です。

中国や韓国のアジア圏では英語教育のために小学生や中学生の年齢でアメリカなどの英語圏に子どもを早期留学させるケースが一時期ブームとなり日本でも報道されたこともありました。私も、以前、テレビで韓国の早期留学についての特集を見たことがあります。小学校の高学年でアメリカに留学、その後中学生で帰国したものの、確かに「聞く」、「話す」ことの力はつき、英語の発音もきれいです。しかし、韓国語でも英語でも「読む」、「書く」の能力は中途半端で学校生活に非常に苦労しているといういうものでした。

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その上、どちらの言語もどっちつかずという状況がアイデンティティーや心理状態にも悪影響を与えてしまっているとのこと。こうした現状を見ると、「母国語」を確立させないままの多言語教育は、決して子どものためには良い結果につながっているとは言えないようですね。

ハーフの言語教育には親の努力が必要

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ハーフの子どもの言語の発達にはそれぞれ個人差があることはこれまでにも書いてきましたが、共通して言えることは「親の努力」が必要であるということです。前述の先生のお話ではさらに「国際結婚家庭のハーフのお子さんは日本人家庭のお子さんの1.5倍言語習得のため親御さんが努力してください。」というものでした。

これは何も難しいことをしたり、手当たり次第に勉強をされたりするのではなく、実にシンプルで「本の読み聞かせ」をしてあげるというもの。「本を読む」習慣をつけることが、「国語力」つまりは「母国語」を作っていく重要な役目になっていると言えますね。
 

まとめ

1 「母国語」とは「幼少期に習得する言語の中で一番得意とする第一言語」すなわち、「話す」、「聞く」、「読む」、「書く」が全てバランスよくできている言語のこと。

2 就学時の無理な多言語教育はかえって逆効果になるので学習で使う言語をきちんと確立させること。

3 「母国語」の確立は「国語力」にもつながる。

4 本の読み聞かせは効果的。

やはり、「母国語」は一生使っていく上で重要となる言語。ハーフの子どもたちにとっては、大変な面もありますが、むしろこれをプラスととらえ親子でがんばっていきたいものですね。

(コラム:Mさん●韓国在住、日本と韓国のハーフを育てるママさんライター)

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