一昔前には、日本でも外国でも通用するような名前を持つ子は、ハーフの子供に限られた印象もありましたが、昨今では日本人同士の両親を持つ子供たちの中にも、一筋縄では読めないような名前が増えてきました。
では、移民、そして国際結婚の多いカナダでは、名前の付け方に特徴はあるのでしょうか?
ミドルネームの便利さ
日本では認められていないミドルネームですが、カナダも含め、外国の多くの国で認められています。親や祖父母の名前や旧姓を記念的に入れて後世に残す人もいますし、自分で覚えられえない程のたくさんのミドルネームを持っている人もいます。
中には、親がファーストネームとしてつけてくれた名前よりも、ミドルネームの方が自分は気に入っているから、敢えてミドルネームを常用ネームとして使っている人もいるくらい、融通の利くミドルネームの文化。
改名する為にはそれなりの煩雑な手続きを必要とする日本人にとって、カナダ人のミドルネームの存在は随分お手軽なものに感じるかもしれません。
移民の国ゆえの国際色豊かな名前たち
移民の多いカナダでは、異国で使われる名前がそのまま付けられている人も多く、敢えてその名前を好んで使っている人も多いです。元々は異言語のものを無理やりアルファベット表記にするわけですから、時々、読み方が違ったりします。
実際、私の名前の中にも日本語からアルファベットに書き換えると「あ→A」で表記する部分が、発音的にはIの方が似ていたりして、私の名前を字で見て覚えた人は、「あ」の発音が「え」に近いですし、逆に先に耳から私の名前を聞いた人は、私の名前の一部をIで表記していることが多くあります。
こういったことを面倒くさいと思う人は、別に選んだ英語名を使っている人も多いですが、敢えて楽しんでいる人も多いように感じます。特に名字になると、読み方のわからない場合の方が多いと言っても過言ではないくらい、本当に英語圏ではなじみのない名字が多いですが、それも多文化国家の象徴と言えるかもしれません。
英語名とニックネーム
洋画などでもよく聞く、ニックネームの存在。基本的に短く、覚えやすいことが特徴で、人によっては、比較的公的なビジネスの場においても、自己紹介でニックネームを使うこともありますし、名刺もニックネームで書かれている場合もあります。
パスポートや身分証明書などの公的なものを見る機会があって初めて、「え?フルネームって○○だったの?」なんてことも実はよくあります。
最近では外国人とビジネス取引のある日本人も、覚えてもらいやすいように、敢えてニックネームをつけて仕事をすると聞いたこともありますし、留学生の中にも、日本名とは全く違う英語名のニックネームを使って留学生活をしている人もいるみたいです。日本での名前の付け方が変わってきた背景には、こんな理由もあるのかもしれません。
(カナダ在住Aさん:カナダ人のご主人がいる海外在住ライター)
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