外見は日本人っぽくないハーフの子供が、イメージだけで英語を話せると思われがちの日本。カナダのハーフの子供たちの言語事情はどうなのでしょうか?
カナダの公用語は2つ
北米ということで英語が一般的に知られていますが、カナダの公用語は英語だけではありません。実は、フランス語もカナダの公用語とされています。地域によって使用言語の割合は異なりますが、カナダ全土で販売されている商品は、英語とフランス語の両方で表示されている場合がほとんどです。
また、French Immersionと呼ばれるフランス語での教育を行う公立学校もあり、母国語が英語であっても敢えてそちらの学校に通わせる親も多くいます。日本で言うインターナショナルスクールと同じように、授業や学校生活全般はもちろん、親への連絡などもフランス語で行われます。
多くの地域では、英語が話せればフランス語が話せなくても日常生活に困ることはありませんが、政府機関の職に就く場合は英語、フランス語、両方を話せることが前提とされることも多いです。先日のサミット時には、カナダのジャスティン・トルドー首相が、フランスのマクロン大統領とフランス語で話し込んでいた様子がニュースになっていました。
カナダでバイリンガルは珍しくない
カナダの公用語は2つだけですが、多文化国家であるカナダは、英語とフランス語だけでなく、様々な言語が飛び交っています。観光地に限らず、様々な言語で書かれた看板や案内を至る所で見かけることができます。
両親の母国語が異なるハーフの子供もたくさんいますから、バイリンガル教育も盛んです。読み書きまでできるレベルではなくても、日常会話程度ならばバイリンガルの人がほとんどといっても過言ではないですし、中にはマルチリンガルである人もたくさんいます。
また、母国語以外の言語を習得することの大変さも自分の経験を通して身に染みている人も多いので、英語を勉強中の留学生や新移民の人に対しても、比較的寛大に対応してくれる人が多いように感じます。
ハーフであっても私はカナダ人
日本では外見によって母国語を勝手にイメージされたりすることも多いですが、移民の多いカナダでは、外見に関わらず英語やフランス語が母国語というハーフの子供たちがたくさんいます。
子供の母国語が、親の母国語と異なる家族もよくありますし、親が何人であっても、自分自身はカナダで生まれ育ったから、私はカナディアンだという認識を持っていますし、周りの人もそれを当たり前のこととして受け入れている印象があります。
(カナダ在住Aさん:カナダ人のご主人がいる海外在住ライター)
カナダ在住のAさんのブログ記事一覧
・人生何があるかわからない!!突然やっきたカナダ人との国際結婚
・実はほとんどの夫婦が国際結婚!?カナダの結婚事情と歴史の関わり
・場所も形式もカップル次第!!婚姻届と多種多様なカナダの結婚式とは?
・カナダでの国際結婚。国によって違う!?「家族」の定義とは?
・国際結婚ならではの悩み事とは!?カナダの大自然に癒されることもある
・カナダ人と国際結婚で仕事探し!!知っておきたいカナダの雇用事情
・日本と異なるカナダでの日常生活。所変われば常識も変わる!?
・カナダ人との国際結婚。カナダの食卓、食生活から見える日本との違い
・カナダで国際結婚生活、外食は日常とは少しだけ違う時間?日本と同じ?
・カナダ人には実はハーフが多い!?ハーフが生きやすいカナダのハーフ事情
・カナダでの出産でするということ。カナダ人との国際結婚、何が違う?
・カナダ人とのハーフの名前。「あなたの名前、なんて読むの?」は日本だけじゃな!!