留学先として、またワーキングホリデー先としても人気のカナダ。
そのまま移住に至る日本人も多く、特にバンクーバーは日本人コミュニティ充実していて、日系ハーフの日本語教育も盛んです。
日本語補習校って何
補習校とは、全日制の学校ではなく、平日の放課後や週末を使って補修授業を行う学校です。多くの日系ハーフの子供たちは、通常の現地学校に加えて、日本語の補修校に通いながら日本語を勉強しているようです。日本人が多く住む海外の都市部には、これらの日本語補習校や、日本語で運営されている保育所もあります。
また日本人を親に持つ海外在住の子供には、文部省認定の教科書が日本政府から無料で配布される制度もあります。英語だけでなく、自分の母国語である日本語も話せるようになってほしいと願う日本人親は多く、ハーフの子供たちの学びの場としてだけでなく、親にとっても日本語教育の悩みなどを共有できる場所としても、存在意義がありそうです。
ハーフは放っておいてもとバイリンガルになると思われがちですが、実はご両親の努力の賜物だという話をよく聞きます。バイリンガルへの道は、やはりそんな簡単なものではないようです。
真のバイリンガルは言葉だけじゃない!?
日系移民の多いバンクーバーでは、単純に言語教育だけでなく、日本文化の継承も盛んです。その言葉のできた背景や文化を知ることも、言語習得には欠かせない要素です。
日系センターと呼ばれる日系移民やその子孫の繁栄、文化継承を目的とした機関もあり、年を通して日本の様々なイベントが企画、実行しています。お正月に始まり、節分や七夕など、日本ならではの行事を実際に体験しながら学びます。カナダの現地学校では学ぶことのない日本文化を、補習校や日系センターで学ぶことができます。日系移民の子孫や日経ハーフの子供たちが日本文化に触れるだけでなく、日本人留学生がボランティアなどを通して、日本文化の意味や価値に改めて気づき、伝える大切さを学ぶ機会でもあるようです。
バイリンガルでも、読み書きまで完璧とは限らない
日常生活に支障のない会話ができることと、読み書きができるまでのレベルになるのには、実は大きな差があります。まだ読み書きのできない小さな子供が、意思疎通ができる程度の会話ができるのと同じです。どこまでの程度を持ってバイリンガルと定義するのかは難しいところです。
実際、カナダの日本人ハーフの子供たちも、日本語であいさつ程度はできる子や、ある程度の内容は日本語で会話できる子が結構いますが、読み書きまでしっかりできる子はなかなかいないのではないか、という印象です。
私自身も言われたことですが、言語習得自体にゴールはありません。どの地点をゴールに持ってくるかは人それぞれで、それによって語学スキルにも違いが出るようです。
(カナダ在住Aさん:カナダ人のご主人がいる海外在住ライター)
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