異国の地で働くというのは簡単なことではないと思います。上海には6,7万人の日本人が住んでいると言われています。一時期は10万人と言われていましたが、年々ビザ取得が厳しくなったり、上海でのビジネスが難しくなってきているようで、日本人数が減っているようです。
多くの日本人がいるといっても、日本人が上海で働くことは容易ではありません。やはり外国人が異国の地で働くというのは難しいと思います。
駐在員は恵まれている
私はもともと日系企業の駐在員として上海に来ました。その当時は、今考えると非常に恵まれた環境と待遇で生活を送れていましたね。
日本の激務と比べたら本当に余裕のある生活でした。時間的にも精神的にも。しかも、給与は日本の時とほぼ変わらず、中国の物価の安さがあり、貯金額がどんどん増えました。いい時代でした。笑
けれど、駐在員といっても企業の規模にもよりますし、中には日本での生活よりも厳しいという方もいます。上海の住居費や物価も年々上がってきていますので、手厚い待遇が望めない場合は、駐在員だから恵まれているとは言えないかもしれませんね。
現地採用の厳しさ
上海で日本人が働く場合、現地採用という手があります。最低限中国語はできた方が良いと思いますが、日本語だけでも仕事が可能な場合があります。日系企業相手の業務で周りの中国人が日本語ができるケースや、日本向けのコールセンター業務などです。ただ、給与はそれほど高くないと思います。8,000元(約12万円)くらいでしょうか。
中国語ができたり、専門的な職歴があったりすると、1万元(約16万円)以上も可能となります。求められる経験値や実力が高いほど、給与は高くなりますが、1.5万元(約24万円)以上の求人案件はなかなか見ない気がします。もちろん中には、もっと高給で働いている方もいますし、逆の方もいます。
日本人相手のビジネス
上海には6,7万人の日本人が暮らしています。その中で、日本人相手のビジネスで成功されている方も何人もいます。日本食レストランやスーパー、飲料水、花屋などなど。日本語情報誌などを見ると、それらの広告がたくさん載っています。
そして、このように日本人向けのビジネスで成功しようと、上海に来る方も少なくありません。がしかし、そんな簡単なものではありません。中国で外国人が起業するとなると、その手続きは非常に煩雑ですし、日本人がポンと来てすぐに成功できるようなものでもないんですよね。数ヶ月・数年で去っていった日本人は、非常にたくさんいると思います。
また、個人で日本人向けサービスを提供している方も少なくないです。たとえば、洋服のお直しや趣味のスクール関係、通訳、買い付けなど。ちょっと誰かにお願いしたい、と思った時に、頼れる日本人がいるのは心強いです。
ネットを使えば職の幅が広がる
私の場合は、自宅でネットを使って仕事をしています。結婚と同時にそれまで働いていた日系企業を退社し、専業主婦として暮らしていたこともあります。でも、家にこもり切りだとつまらなくて。中国企業で仕事したり、日系企業の現地採用として働いたこともあります。でも、自分が満足できるような働きはなかなかできなかったですね。
一番は語学力の問題です。仕事上では日本語だけでこなしていました。日本人としての働きが求められていたので日本語だけでの業務で問題はなかったのですが、やはり何か物足りない。だからといって、中国語を駆使して、中国人と張り合うように仕事をすることも何か違う。
いろいろと経験を経て、ネットを使えば日本にいる日本人と仕事ができると知って、そのスタイルを続けています。時には日本・中国以外の外国に住む日本人と関わることもあります。ネットさえつながっていれば仕事ができるんですよね。
ビザの問題
それと、中国で仕事をするにはビザの問題があります。日本のように、中国人と結婚したからといって就業できる訳ではありません。就業ビザを取得しなければ働けないのです。これがまた、中国で働くことを難しくしています。
ほとんどの企業では、ビザ費用を負担してくれます。しかしながら、条件はどんどん厳しくなっていると思います。基本的に、大卒で、日本での就業経験がないと駄目だったと思いますが、規定はよく変わるので確認が必要です。また、職務経験や職種、企業の規模などで、例外的に取得できることも多々あります。
(中国在住Rさん:中国人のご主人とハーフのお子さんがいる海外在住ライター)
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