実は奥が深い!? ハーフと国籍の問題について説明します

スポンサーリンク



ミックスクラブ 2 (1)

父親と母親の国籍が異なる場合、ハーフの子の国籍はどうなるのでしょう? 必ずしも二重国籍になる訳ではなく、相手国の規制やご両親の意向にもよりますし、成人の頃には一つの国籍を選ぶ必要があったりもします。

ハーフにとって切実な国籍の問題

皆さんは自分の「国籍」について考えたことがありますか? 普段、日本で生活していると、そんなことは意識しないという人がほとんどではないでしょうか? ハーフの人の場合は両親のそれぞれの国の国籍を持った「二重国籍者」で、生まれながらに2つの国籍を保持しているケースが多いと思われます。

2つの国籍ということはパスポートも2冊。そう聞くと何だか、「二重国籍なんてカッコいい!」とか、「将来、いろいろな選択肢ができてうらやましい」などポジティブなイメージを抱きがちですが、ハーフの人にとって国籍は自分自身のアイデンティティと深く関わるけっこう切実で重要な問題でもあるのです。

国によって違う、国籍に対する考え方

「国籍」の扱いについては、それぞれの国によっての立場や対応が千差万別と言っていいほどさまざまです。ハーフの場合は両親の国籍をどちらでも持つあるいは選択することができる「父母両系血統主義」、父親側の血統、国籍を優先とした「父系優先血統主義」、の2つのケースに分けられることが多いようです。

「父母両系血統主義」はアメリカや、日本、韓国、タイ、オランダ、スペイン、イタリア、フィリピン、ノルウェー、スウェーデンなど世界の多くの国で適用されています。

「父系優先血統主義」は主にイスラム教を信仰する国に多いのが特徴で、中東のアラブ首長国連邦、サウジアラビア、イラン、イラク、オマーン、シリア、モロッコ、レバノンやアジアではインドネシアなどが適用しています。また、これらの2つの血統主義に加えて「基本は父母両系血統主義だが、条件付きで出生地主義とする」という国もいくつかあります。これを適用しているのは、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、ロシアなど。

これは、例えば、カナダ人と日本人の夫婦がオーストラリアの永住権を持ち住んでいて、子どもが生まれたとします。その場合、子どもには両親のカナダと日本の国籍、さらにはオーストラリアの国籍も取得することが可能になるという訳です。
本当に、こんなにも国や地域によって国籍に対する考え方や扱い方に違いがあるとは驚きですよね!?

・「子育てブログ」二重国籍

日米夫婦の間に生まれたハーフの子どもの国籍申請の様子が描かれています。国際結婚は日本人同士の夫婦以上に手続きが多く複雑にもなるので、事前のリサーチ、準備は必須です。

信頼の高い国の国籍が欲しい人たち

ミックスクラブ 2 (2)

また、よく国際結婚や留学で海外に在住している人たちから「日本のパスポートは信頼度が高い!」ということが聞かれます。これは、海外に入国や、居住、仕事に就くにあたって「国籍」がどこであるかによってその国のイミグレなどの対応が変わってくるということを指しています。

世界で一番信頼度が高い国籍はアメリカであると言われ、よってアメリカでは陸続きであるメキシコや海峡を挟んだキューバからの不正入国者や難民が多いことも、このような事情からであると言えます。日本も世界の中ではアメリカと同じく、国籍やパスポートの信頼度が高いため、外国人による不正入国、偽装結婚、パスポート偽造の事件がニュースとして取り上げられることもありますね。

スポンサーリンク





また、中国人の妊婦が子どもにアメリカ国籍を取得させるために出産を目的としたアメリカへの入国をするケースが後を絶たず、出産と国籍取得を手助けする斡旋業者も乱立し、アメリカで度々問題となっていることを聞いたことがある人もいるかと思います。つまり、国籍とは新興国や発展途上国のように国際的立場がまだ弱い国では、メリットが少ないため、批判を受けたり、極端な場合、不正や犯罪をおかしても先進国の国籍を欲しがる人が多いという現状もあるようです。

国籍の選択をする時

ミックスクラブ 2 (3)

日本では原則として成人以降も二重国籍を保持することは認められていませんので、22歳までに国籍の選択をする必要があります。しかし、韓国のように男性に兵役が義務付けられている場合、兵役の通知をもらう前に国籍の選択を行うケースも多く、こうした問題が絡むと国籍の選択の難しさに直面することもあります。

ハーフの人の多くは、最終的には本人の意思によって選択することになりますが、やはり、自分がどこで生まれ、どこで育ったかが国籍を決める上での大きなポイントになるようです。

まとめ

1 ハーフの子どもは生まれた時点で親が放棄しない限り、両親のそれぞれの国籍を持つことができます。つまり、「二重国籍者」になります。

2 二重国籍者への対応は国によって違いますので、在住する国及び国籍を所持する国の大使館や領事館などで正確な情報を入手し、手続きする必要があります。

3 日本では現状として成人の二重国籍の保持が認められていないため、遅くとも22歳までに国籍の選択をしなくてはいけません。

4 最終的には自分の育った国の国籍を選択するケースが多いようです。

ハーフの国籍をめぐっては、小さいうちは親が手続きや管理を行い、成長とともに本人の意思を尊重して選択させるのが良いのかも知れませんね。

(コラム:Mさん●韓国在住、日本と韓国のハーフを育てるママさんライター)