「バイリンガル」、「帰国子女」の進路選択

スポンサーリンク



ミックスクラブ ハーフ26-1
日本でも国際化が広がりを見せる中、国際結婚の増加によるハーフの出生の増加や海外に長期で在住し日本に帰国する帰国子女の増加が特徴として見られる共に、バイリンガルも多様化していると言えます。

私が学生の頃は正直なところ「バイリンガル」や「帰国子女」と言えば珍しく限られた人たちでどこか「特別な存在」に感じていました。それが、今では、クラスの1人か2人に「ハーフ」や「帰国子女」がいてもおかしくない時代です。

今回は「バイリンガル」や「帰国子女」の現状や、長所、短所について考えていきたいと思います。

帰国子女と言えど、経歴はさまざま

ミックスクラブ ハーフ26-2
前述で私がかつて「バイリンガル」や「帰国子女」に対して「特別」というイメージを持っていたと書きましたが、私自身も高校生の頃に留学を経験したり、国際結婚をして出産、育児を経験していくうちに「ハーフ」、「バイリンガル」、「帰国子女」はひとくくりにすることはできないということを強く感じるようになりました。

つまり、「ハーフ」も「バイリンガル」も「帰国子女」も十人十色で家庭や教育環境もさまざまであるということです。

「ハーフ」と言えど、全てが二ヶ国語以上を話せる人ばかりではなく、「帰国子女」も全ての人がインターナショナルスクールに通った訳ではありません。やはり、「ハーフ」や「帰国子女」である本人たちに直接その思いを聞いてみると「ステレオタイプのように『英語がベラベラ』と思われるのが嫌」、「帰国子女というだけで『すごい!』と言われ、受験とかも楽に合格できると思われがちなのが嫌」といった本音が出てきます。

スポンサーリンク




増えている帰国子女受け入れ校

ミックスクラブ ハーフ26-3
このような「ハーフ」、「バイリンガル」、「帰国子女」の増加という現状を反映して近年の傾向に見られるのは、「国際化」を開設学校があることや、帰国子女を受け入れる「帰国生入試」を実施している学校が中学(の場合は私立や中高一貫校の場合)から大学まで増えているということです。

出願条件や試験科目選抜方法、保護者も含めた面接の有無などは各学校によって異なるため、帰国子女枠での入試を希望するなら志望校の学校がどのような条件での募集や試験を行っているかをまず知る必要があると言えます。また、「帰国生入試」の出願条件としているのが「海外での連続した在住期間が2年以上であること」、「日本への帰国から入試期間までが1年以内であること」と定めているところが多いようです。

また、海外在住先で在学していた学校についても、インターナショナルスクール、現地校または日本人学校と特に厳密な規定や制限はありません。

実際に東京都内にある私立の中高一貫の女子校の「帰国生入試」について聞いてみました。中学入試では「国語、算数」または「国語、算数、英語」から選択でき、受験生本人への面接が実施され、また、高校入試は「国語、数学、英語」と受験生本人の面接が実施されます。入試での試験問題は、受験生の「国語力の差」を考慮した上で一般入試の試験問題とは異なる試験問題が出題されるとのことです。

海外生活が長年にわたっていたり、インターナショナルスクールや現地校での在学期間が長いと、やはり、入試での日本語による読解を苦手としたり、不安に思う受験生も多いようですね。このために、「バイリンガル」で「帰国子女」が日本での受験を考える場合、受験に備えて、日本語の通信教育を受講したり、帰国子女向けの塾に通うなどして入試に備えます。

帰国生が多い学校い場合、入学後に帰国生に向けた日本語の特別授業を行ったり、帰国生向けのクラス編成を行う学校もあれば、一般受験の生徒と同じクラスで授業を行う学校など学校によって入学後の対応はまちまちで差があります。

日本での進学を希望する場合は、やはり、受験で合格することだけを目標に据えるのではなく、入学後に学校の授業についていけるか、学校がなじみやすい雰囲気であるかなどを踏まえた上で充分な準備期間を設けることをおすすめします。

まとめ

1.帰国子女と言えど、海外滞在先の教育環境、家庭環境などにバイリンガルかどうかはさまざまである。

2.「帰国子女はバイリンガルですごい」という世間の特別視や先入観が嫌だと感じる人も多い。

3.最近のハーフ、バイリンガル、帰国子女の増加などにより「帰国生入試」と称して帰国子女の受け入れをする学校も増えている。

4.多くの学校では「帰国子女枠」での受験資格として「海外に在住し現地の学校で2年以上在学している者」、「日本に帰国後1年以内の者」と条件を設けている。

5.「帰国子女枠」で日本の学校への進学を目指す場合、事前の準備、入学後の学校生活の適応のための対策などを充分に考慮すべきである。

「帰国子女」として海外と日本の両方の学校生活を経験できることは、苦労も多い反面、長い目で見れば、非常にプラスとなる経験であると思います。「帰国子女」や「バイリンガル」であることをマイナスにとらえるのではなく、ぜひプラスにとらえて進路に生かしていって欲しいと思います。

(コラム:Mさん●韓国在住、日本と韓国のハーフを育てるママさんライター)